ある日、裕福な実業家が釣り船を
一艘雇い、1日のんびりと海で過ご
す事にした。空には太陽がさんさんと
輝いている。彼は、港の外に向かって
船を操る若くて陽気な漁師が気に入った。
「おい、若いの」と実業家は声をかけた。
「成功の秘訣を教えてやろう。そのかわりしっかり聞くんだぞ」
「あいよ」と若い漁師は、その朝獲れたばかりの魚のはらわた
を抜きながら笑顔で答えた。
彼のなれなれしさには少々面食らったものの、実業家は講釈を
垂れはじめた。
「まず、料金を倍にすることだ。君はきれいでりっぱな船を持っ
ているし、魚がたっぷり獲れる場所も知っているんだからな」
「どうして俺がそんなことをしなくちゃならないんだい」と漁師は、
波打ち際で戯れている小さなカニに気を取られながら訊いた。
実業家はいらだちを覚えながら、こう答えた。
「そうすれば船をもう一艘、さらにもう一艘と買い足す事ができ
てもっと多くの客を乗せられるようになるし、魚ももっとたくさん
獲れるじゃないか。頑張って稼げば船団をまるごと持てるよう
になれるさ」
「だけど。なんで俺がそんなことをしなくちゃならないんだ」漁師
は仰向けにごろんと寝転び、午後の柔らかな日差しを浴びなが
ら尋ねた。実業家はもう、すっかり頭に血が上っていた。
「そうすれば金ががっぽり入ってくるから、人を雇って自分のか
りに仕事をやらせることもできるじゃないか。そうすれば君は毎
日太陽の下でのんびり釣り三昧さ!」
「なるほど」
と漁師は皮肉のこもった笑みを浮かべながらうなずいた。
「そいつはすてきだね!」
「7日間で人生を変えよう」 宝島社 より
ポール・マッケンナー著
柴田浩之訳
それでは、今日もたくさんの幸せが訪れますように・・・。
そして思いが実現しますように。
全てにありがとうございます。
~~ Bonne Chance !~~